"糖分の過剰摂取にご注意を"


「……ノ……ん」

「お、来たぞ」
「今の内にフローターフィールドとゴーヤのすりおろし入りコーヒーの準備だな」
「じゃないと司書長も俺達も死ぬからな」

 物凄く物騒なことを、さも当たり前のように言う司書達。

 ここは時空管理局本局データベース・無限書庫。
 その中央で、現在20冊もの本を同時に読書魔法で読みつつ、さらに検索魔法をかけて資料整理をし、レポートにまとめる。
 はっきり言って人間業ではない事を普通にやってのける無限書庫司書長、ユーノ・スクライアは、集中し切って気づいていない。
 今、とんでもない、それはもう金の閃光と称される執務官のソニックフォームも裸足で逃げ出す程の速度で迫っているミサイ……もとい、一人の女性に。

「ユーーーーーノくーーーーーん!!」
「? なの、はぁっ!?」

 高町なのは、殺人的速度でユーノにとっこ……もとい、抱きつく。
 ユーノ、背骨が折れるような音を聞いて一瞬目の前がお花畑になった。
 が、司書達の衝撃吸収魔法でなんとか一命を取り留める、……ギリギリで。

「な……なのは……も少し手加減して……死ぬ……」
「えへへ〜♪ ユーノ君補充〜♪」

 死にかけのユーノには目もくれず、彼の背中に頬を擦り寄せるなのはだった。


「はい、ユーノ君あ〜ん♪」
「あ、あ〜ん……」
「おいしいかな? 今日のは自信作なんだよ!」
「ん……なのはの作る料理が美味しくない訳無いよ」
「も、もう……ユーノ君のバカ……」


「ユーノく〜ん♪」
「なのは、そんなにくっつかれると何もできないんだけど……」
「や〜だ、ユーノ君すっごく良い匂いがするから離れたくないもん。
 ……ユーノ君、私にくっつかれるの……嫌?」
「そ、そんなことないよ!」
「じゃあ離れない♪ ユーノく〜ん♪」


「……すまん、もう一杯おかわり」
「……もうねぇよ」
「なにぃ!? ゴーヤ入りコーヒーも青汁も苦丁茶もないのかっ!? 俺に死ねっていうのか?!」
「諦めろ、あの人を止めるのは無理だ」
「くっ……悪魔め……」


「ユーノ君、だーいすきだよっ♪」


 この日、無限書庫に勤務していた司書達は、この後三週間甘い物を見る事もできませんでした。




あとがきらしきもの

うん、なんだろうこれ(ぁ
だが後悔はしていない!!(SLB
なんか暗い話書いちゃったから甘甘ななのユーが書きたかったんですよ!(ぉ


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